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第129回 中国のオンライン・ゲーム市場の近況

2008年5月21日

今日のまとめ

  1. オンライン・ゲーム市場の第1四半期は好調だった
  2. オンライン・ゲーム株は依然低い株価評価に甘んじている
  3. 収益見通しの安定につながる様々な変化があった
  4. セクター全体の株価評価の底上げも期待できる

中国のオンライン・ゲーム市場は関係者の予想よりもかなり早いペースで急成長しています。市場調査会社、アナリシス・インターナショナルによると2008年の第1四半期の中国のオンライン・ゲーム市場は去年の第4四半期から14%も成長し、5.7億ドルの売上があったそうです。第1四半期の各社の市場占有率は下のグラフのようになっています。

今年のオンライン・ゲーム市場の成長率は約37%と予想されています。これはポータルのブランド広告市場の成長率である約40%にほぼ匹敵します。もちろん、中国のネット関連ビジネスにはサーチエンジン(100%成長)やB to B(50%成長)など、オンライン・ゲーム市場より急激に伸びているビジネスもあります。でも37%というのはたいへん立派な成長率だと思います。

各社の売上成長率は下のグラフのようになっています。見やすいようにオンライン・ゲーム関連企業はピンク色にしておきました。

次に各社の株価収益率(PER)を示すと下の図のようになります。これを見るとオンライン・ゲームの株は例外なく株価収益率が低いことがわかります。

さらに株価収益率をEPSの成長率で割り算した、所謂、PEG(PE to growth)レシオで見ると下のグラフのようになります。一般に「PEGレシオが1以下であれば割安」という風に解釈されています。

これで見るとシナ(ティッカー:SINA)以下はPEGで1を割っており、割安だということです。とりわけパーフェクト・ワールド(ティッカー:PWRD)、ジャイアント・インタラクティブ(ティッカー:GA)、ザナイン(ティッカー:NCTY)の3社はポータルのブランド広告関連企業やB to B関連銘柄に匹敵する売上高成長率があるにもかかわらず株価的には極めて低い評価に甘んじていることが分かると思います。

このようにオンライン・ゲームの株の評価が低い理由は幾つか挙げられます。先ず同セクターには圧倒的な強さを誇るリーダー企業が存在せず、実力の拮抗した多くの企業が割拠している状況を挙げることができるでしょう。マーケット・シェアも比較的変動しやすく、目が離せません。

次にヒット作に依存する体質であるという先入観がなかなか払拭できない点も重要でしょう。実際、オンライン・ゲームの運営会社が海外で製作された人気ゲームを高いライセンス・フィーを払って購入して中国でサービス開始するというシナリオ下で、若し期待通りにそのタイトルにファンがつかなければ、喩えて言えば売れ残った携帯電話の在庫を評価損で落とすのと同じような感覚でインペアメント・チャージを計上する必要があります。最近の例ではザナインのライセンス導入した『ギルド・ウォーズ』がその憂き目にあいました。

ただ、一時懸念されていたほどヒット・タイトルの寿命は短くなく、或る程度の人気が出たヒット作には2年目、3年目に入っても勢いが衰えないものも少なからずあります。これは拡張パックやキャンペーンなどでファンをつなぎとめるノウハウが向上したことも影響していると思われます。

さらに昔はサブスクリプション方式と言ってユーザーがゲームを楽しむ時間に対して課金する方法が一般的でしたが、最近ではアイテム課金方式も定着してきています。このような課金方式の多様化は運営会社の裁量の余地を拡大し、結果として経営の安定が図りやすくなったと評価できるでしょう。

それから以前はひとつのヒット作に依存していた運営会社の多くが複数のタイトルを展開することができるようになり、「当たり外れ」のリスクが分散されてきたように思います。

冒頭で述べた通り今年の中国のオンライン・ゲーム市場は素晴らしいスタートを切りました。場合によってはアナリストの予想を大幅に超える成長を見る可能性も高いです。直近では四川省の大地震で業界全体として3日間、営業を自粛するという発表があり、オンライン・ゲーム株は押し目を作っています。そういう短期的なネガティブ要因を除けば業界のファンダメンタルズはすこぶる好調と言えるでしょう。もともとキャッシュフローや利幅という面では素晴らしい業界のことですから、今後、セクター全体の株価評価が底上げ(マルチプル・エクスパンション)することも十分考えられます。


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