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2015年2月12日

第386回 ドル/円は三角保合を上放れ、ここからの展開は?

今週の火曜日に「ギリシャに対して6カ月間の融資延長」という真偽不明の情報が流れた。この<ギリシャ3月危機>先送り報道でギリシャ株が8%以上も急騰した。この日のドル/円はマーケットが短期的にショートになっていたらしく、ショートカバーを巻き込んで1時間足の上限である13時間エンベロープ+0.6%まで上昇した。

火曜日の上昇でドル/円の日足が三角保合の上値抵抗線をブレイクしたため、チャート的にはとりあえず122円レベルを試す型となっている。ただし、122円を上抜いてこないと122円-115円のフラット調整相場となり、レンジっぽい展開に戻る可能性がある。

ドル/円(日足) 年金PKOで投機筋も円買いから撤退、三角保合を上抜け!

(出所:石原順)

ギリシャの話はきっかけにすぎないだろう。ドル/円が上放れてきたのは「円買いに動いていた投機筋が、ブラード・セントルイス連銀総裁発言を受けた米国債金利の上昇と日本の年金PKOに辟易して撤退した」(通貨ファンド)のが原因だという。円買いを行っていた投機筋には「ユーロ/円相場が20円を超える円安となる中で、ドル/円も115円-112円辺りまで下げるのではないか」という思惑があったようだが、年金の円売りや実需の円売りの需給をみて音を上げてしまったのだという。

米10年国債金利(日足) 米国債市場に強い影響力を持つブラード・セントルイス連銀総裁の「年央利上げ」発言と強い米雇用統計を受けて米国債金利が上昇

(出所:石原順)

ドル/円の日足は長らく次のトレンド待ちの状況となっていたが、相場が21日ボリンジャーバンドの+1シグマの外に飛び出し、26日標準偏差ボラティリティも低い位置から立ち上がってきた。円売りトレンドが発生するパターンとなっており、筆者は機械的に(相場観を無視して)円売りに動いている。

ドル/円(日足) とりあえず、21日ボリンジャーバンド+1シグマ近辺にストップロス注文を置いて、素直にドル買いか?

上段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド±1シグマ(緑)

(出所:石原順)

一方で、ドル/円週足の標準偏差ボラティリティは調整相場を示唆しており、日足と週足の時間枠を合成すると、現状は「ドル強含みのレンジ相場」といったところだ。大円安相場になるには、日足と週足の両方にトレンドが発生(標準偏差が上昇)する必要がある。

ドル/円(週足) 標準偏差ボラティリティが上がらず、週足はまだ122円-115円のレンジ調整を示唆

上段:26週標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21週ボリンジャーバンド±1シグマ(緑)

(出所:石原順)

今回円売りに動いた何人かの運用者に聞いてみると、「円売りは円の8年サイクルが精神安定剤」なのだという。サイクル論に拘り過ぎるのは危険だが、円の8年サイクル(概ね8年毎に円安のピークをつける)は誤差が小さく比較的信用のおける循環だ。「2015年に8年サイクルの円のボトム(円安のピーク)が到来すると仮定すれば、2015円のドル/円の高値は2014年12月8日高値121円83銭を上抜くはずである」というのが、円売り推進派の見立てらしい。

円の8年サイクル 円の周期的な安値は概ね8年ごとに到来する?

(出所:石原順)

米金利上昇観測とドル高バイアスの中で、クロス円相場は軟調な展開が続いており、動きも通貨ペアによってまちまちである。ユーロ/円が20円の円高相場となるなど、1月のクロス円相場は円高相場となったが、現在はひと相場終わった後の調整相場となっている。現状のクロス円相場は複雑で難しい。この局面は売買ポイントがはっきりしているドル/円の売買をメインに考えたい。

ユーロ/円(左)とポンド/円(右)の日足

上段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド±1シグマ(緑)

(出所:石原順)

豪ドル/円(左)とNZドル/円(右)の日足

上段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド±1シグマ(緑)

(出所:石原順)

トルコリラ/円(左)と南アランド/円(右)の日足

上段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド±1シグマ(緑)

(出所:石原順)

日々の相場動向についてはブログ『石原順の日々の泡』を参照されたい。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

石原順

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海外のヘッジファンドを運用する現役のファンドマネジャーが、相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や海外情報ネットワークを利用した「生」の情報を提供いたします。

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