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吉井崇裕「ファンドマネージャーインタビュー」一覧へ

2014年5月21日

新進気鋭のファンドアナリストが好実績ファンド、注目ファンドの魅力に迫る!

日本応援株ファンド(日本株)

日本株に投資するファンドで設定来好調な運用実績を残している「ネット証券専用ファンドシリーズ<購入時手数料無料>日本応援株ファンド(日本株)【愛称:スマイル・ジャパン】」。楽天証券経済研究所のファンドアナリスト吉井崇裕が、全4回にわたり、その運用の魅力に迫る。

第2回 運用哲学を形にするポートフォリオ構築の極意とは

吉井
「優良かつ割安な銘柄に投資する。」この運用方針を踏まえて、最終的なポートフォリオとなる50銘柄まで具体的にどのように絞り込むのかについてお伺いしたいと思います。下図は、当ファンドの主な投資対象となる「優良日本株マザーファンド」の運用プロセスです。

優良日本株マザーファンドの運用プロセス

(出所)三菱UFJ投信

吉井
銘柄を絞り込むステップは3段階に分かれていますね。まず、投資対象銘柄(約3,500銘柄)から調査対象銘柄(約200銘柄)に絞り込むにあたり、割安性(定量基準)を重視されているとのことですが、銘柄選定の考え方を教えてください。
野崎
ここでは、株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)、配当利回りというオーソドックスな割安指標を使って銘柄を絞り込みます。それぞれの指標に均等に目をくばるのが基本ですが、工夫している点は、その時々の経済環境や株価水準に応じて、市場が注目していると考えられる割安指標をより重視することです。たとえば最近では、企業業績が回復してきていることから、収益に対する割安度を測るPERに注目が集まる局面と捉えて、PERを重視して銘柄を絞り込んでいます。
吉井
同じ割安指標でも、市場環境によって投資家の注目する指標は日々変わるわけですね。200銘柄に絞り込まれた銘柄に対しては、どのようなアプローチをかけるのですか?
野崎
調査対象銘柄として絞り込んだ約200銘柄については、運用チームのメンバーが各々の担当業種に分かれて企業に取材に行きます。企業調査にあたって着目する点は、当ファンドの銘柄選定のポイントである「優良性」です。具体的には「企業の財務体質」、「業界シェア」、「株主還元」の3点です。
吉井
定性的な観点で見ているとのことですが、具体的にはどのように調査を進め、どのようなところに着目しているのですか。
野崎
業界シェアであれば、対象となる会社に聞き込みを行うことはもとより、競合となる会社にも足を運んだり、業界のデータベースを調べたりするなかで、業界内におけるシェアの変化というものに着目します。たとえば、「この会社の業界シェアは、以前は5割くらいだったけど、最近は6割まで伸びている、あるいは落ちてきている」といった変化を捉えて、その裏付けとなる情報を様々な方面から聞き出すといったイメージです。それから、株主還元であれば、増配や配当性向といった定量的なところを見るのはもちろんのこと、「その会社が株主還元についてどのように考えているのか、これから積極的に行っていく姿勢はあるのか」という株主還元政策の変化を捉えることを心掛けています。
吉井
その辺は、かなり地道に調べているようですね。そういった企業調査の結果をどのように銘柄選定に落とし込み、組入候補銘柄の約50~100銘柄まで絞り込むのでしょうか。
野崎
調査対象となる約200銘柄については、企業調査の内容をもとに独自の業績予想などを3期先まで立て、その業績予想に対して割安かどうかという観点で組入候補銘柄を絞り込んでいきます。
吉井
市場に溢れている、ありきたりな情報を使うのではなく、企業調査に基づいた独自の業績予想を立てることで、まだ市場が気づいていない優良で割安な銘柄を絞り込むということですね。業績予想は3期先まで立てているとのことですが、どのように活用するのですか。

野崎
個別銘柄によって考え方は様々ですが、まずは、期近のところ、今であれば2014年度の予想を重視します。ただし、今は目立った業績ではないけれど、これから業績が回復する可能性がある企業の場合は、足元の業績を見ても意味がありません。そういった企業は2期先、3期先の業績まで予想するなかで、いつのタイミングで割安になるのか、あるいは市場の期待が高まるのか(PERが切りあがるか)といったことを判断するために活用しています。
吉井
期近の業績だけではなく、将来の業績まで予想して銘柄を選ぶというのは、個人投資家にはなかなかできることではなく、プロならではの銘柄選びといえますね。投資魅力度の高い組入候補銘柄を絞り込んだ後、最終的には30~50銘柄のポートフォリオを構築しますが、組入れ銘柄、組入れ比率の決定はどのような考え方で行うのでしょうか。
野崎
これまでご説明した企業調査、銘柄分析の結果は、業績の出方や株価の動きが似ている銘柄で構成される独自の業種分類のなかで相対的に比較されます。そのなかでより投資魅力度の高い銘柄が、組入れ銘柄として選定されます。組入れ比率は、メガバンクなど一部の大型株を除いて、市場全体に対する時価総額の構成比よりも1.5%くらい多めに組み入れるのが標準的です。また、すぐに売買できるかどうか(流動性)、その銘柄の割安度や業績予想に対する確信度に応じて濃淡をつけています。自信があるからといって、特定の銘柄に集中投資することがないように心がけています。同じくらい自信のある銘柄を万遍なく均等に組み合わせるようなイメージです。
吉井
大型株と中小型株の比率や、業種別で見た比率はいかがでしょうか。

優良日本株マザーファンドの銘柄構成比

(出所)三菱UFJ投信。2014年1月末現在

野崎
企業規模の構成比のイメージとしては、大型株と中型株で全体の7~8割を占め、残りの2~3割は小型株や新興市場の銘柄に投資します。業種構成比については、運用方針のところでもお話ししたとおり、独自業種分類の構成比と比べて、あまり偏ったリスクは取らないようにしています。
吉井
30~50銘柄に集中投資するということで、かなり偏ったリスクを取っているのではないかと予想していましたが、自由ななかにも規律があり、バランスに配慮された運用が行われていると思います。当ファンドのポートフォリオ構築の考え方がよく理解できました。次回は、好調な運用実績を支える運用体制についてお伺いしたいと思います。

市場平均を上回る効率の高い運用実績

<出所>三菱UFJ投信から提供されたデータを基に楽天証券株式会社が作成。
※設定日(2011年7月11日)を10,000として指数化。
※当ファンドにベンチマークはありません。また、当ファンドの参考指数は東証株価指数(TOPIX)です。
※上図は、当ファンドの運用実績を把握するために、楽天証券株式会社が独自に配当込み東証株価指数(TOPIX)と比較したものであり、配当込み東証株価指数(TOPIX)は当ファンドのベンチマークおよび参考指数ではありません。

  年率シャープレシオ 累積リターン リスク(標準偏差)(年率)
過去
1年間
過去
3年間
過去
5年間
過去
1年間
過去
3年間
過去
5年間
過去
1年間
過去
3年間
過去
5年間
日本応援株ファンド
(日本株)(愛称:スマイル・ジャパン)
0.56 8.52% 15.10%
【参考実績】優良日本株ファンド
(愛称:ちから株)
0.57 1.00 0.67 8.51% 74.64% 87.09% 15.00% 20.49% 20.00%
配当込み東証株価指数
(TOPIX)
0.13 0.71 0.49 1.75% 45.65% 53.67% 13.98% 18.76% 18.44%

<出所>三菱UFJ投信から提供されたデータを基に楽天証券株式会社が作成。
※年率シャープレシオは、累積リターンを年率換算した数値をリスク(標準偏差)(年率)で除して算出。
※当ファンドの主な投資対象である「優良日本株マザーファンド」を共有する「優良日本株ファンド(愛称:ちから株)」の運用実績を参考実績として掲載する。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

吉井崇裕

ファンドマネージャーインタビュー

楽天証券経済研究所のファンドアナリスト 吉井崇裕によるファンドマネージャーへの直接インタビュー、定量・定性の両側面から分析したレポートです。

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