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第23回 ゴールド相場は押し目買い? 米大統領選挙とコモディティ市場

2012年9月26日

米国の「無制限QE3」や年明けに予定されている「QE4」がゴールドの相場を押し上げるとの報道が多い。長期的にはそうなるだろう。しかし、「ボルカールール」の影響もあり、QE3でファンドの運用額が増加したとか、新たな商品ファンドが設立されたなどの景気の良い話はあまり聞こえてこない。

現在の相場は「不景気」と「カネ余り」のせめぎ合いだが、「カネ余りは金融機関の中だけ」でカネが外に出て行かない。「不良債権処理」、「バランスシート調整」というブラック・ホールに余りカネは吸収されていく。欧州危機後は世界的に銀行がカネを貸さなくなっているので、世界中不景気色が強まっている。

今年の商品市場を振り返ってみると、「6月からの穀物、7月からの原油、8月からのゴールド」と「循環物色相場」となっている事がわかる。「商品市場全部が買われることはない」ことに注意すべきだろう。それは景気が悪いからである。今後も有望なのは「景気に関係のないゴールド」で、南半球の天候次第では穀物相場も10月からひと相場あるかも知れない。

QE3の実施でその副作用として悪性インフレ(不景気の物価高)が起こるような観測があったが、現在、原油も穀物も売り相場になっている。これは選挙を控えるオバマ大統領にとっては最高の展開である。9月19日に原油相場が急落したように、原油価格が上がると「サウジアラビアの増産観測」や「戦略石油備蓄(SPR)の放出」をちらつかせて、原油相場を押し下げる政治的な動きが出てくる。したがって、投機筋も11月6日の「米大統領選挙」までは原油は手掛けにくくなっている。

コーン先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日ボリンジャーバンド0.6シグマ(緑)


(出所:石原順)

大豆先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日ボリンジャーバンド0.6シグマ(緑)


(出所:石原順)

原油先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日ボリンジャーバンド0.6シグマ(緑)


(出所:石原順)

ゴールド先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日ボリンジャーバンド0.6シグマ(緑)


(出所:石原順)

商品市場もアルゴリズム(自動売買)取引が全盛である。アリゴリズム系のファンドで比較的成功しているところは、日足ベースの取引で「13日移動平均線」、あるいは「13日移動平均線にフィルター(抜け幅±X%)をプロットしたシステム」を用いているという噂である。上のチャートを見れば、13日移動平均線が上げ下げのポイントになっているように見える。

しかし、全体的に見ると今年の商品相場ではアルゴリズム(自動売買)中心のファンド勢より、押し目買い志向の投資家の方が安定したパフォーマンスとなっているという指摘が多い。6月からの穀物の急騰、9月の原油100ドルと大相場があったにも関わらず、商品ファンドの顔色が余りさえないのは「アルゴリズム売買」がうまくいっていないためといわれている。

アルゴリズム売買で穀物の高値圏や原油の高値圏を買ったファンドは、概ね「損切りさせられた」ようである。ドタバタやっているわりに、儲かっていないということだ。アルゴリズム取引には「ファンダメンタルズ」など関係ない。チャートの絵面のよい商品を次々と乗り換えていく。穀物で失敗し、原油の高値を掴んで失敗したファンドが現在手掛けているのはゴールドである。

ゴールド相場の先行きは上昇基調が続くと思われるが、ここでの新規買いには注意が必要だ。9月26日の日経新聞には「投機マネー金に向う」「NY市場買い越し残高7割増」との景気の良い見出しが躍っていたが、冷静に考えると既にファンドは「パンパンに買っている」ということである。

「ETFの残高が増えている」「取り組みが増えている」「ファンドが買っている」「2,000ドルのオプションが売買されている」などの景気の良い報道が出てきた時には、G・ソロスなどの投機筋は「ゴールドを売っている」ことが多い。

「11月決算までになんとかゴールドを仕上げたい」というのがファンド勢の思惑だが、上値トライに失敗して1,750ドル辺りを割り込んでくると、「利食い」や「アルコリズムの売り」が一斉に出てくる可能性があるので注意したい。

それでもゴールド市場が有望とされているのは、最後の貸し手である中央銀行が「おかしな資産」ばかり抱え込んでいるからである。景気が回復するまでQE3、QE4、QE5…と量的緩和は継続されるが、最後に待っているのは良性・悪性を問わずインフレであろう。

標準偏差ボラティリティとボリンジャーバンドをトリガーにした順張り売買は、5月以降、商品市場でもまずまずワークしている。アクティブなトレーダーは順張り戦法でよいだろう。

ETFなどに投資するより慎重な投資家は「押し目買い」に徹するのがよいだろう。商品市場はファンドの「投げ」と「踏み」の応酬である。個人投資家はファンドのドタバタ商いと一緒に動かない方が賢明である。RSIなどのオシレーターを見ながら「利食い」と「ストップ・ロスの水準」を決めて、じっくり「逆張り」をするのがよいだろう。ファンドの投げが出て「出来高が枯れた時に買っておく」のが王道である。

ゴールド先物(日足)

上段:21日ボリンジャーバンド2シグマ(青)
下段:9日RSI


(出所:石原順)

ゴールド先物 2012年12月限(日足)

上段:13日移動平均線(赤)
下段:出来高(青)


(出所:楽天証券マーケットスピード)

ゴールド先物(日足) 2011年~2012年


(出所:石原順)


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