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第20回 ゴールドが再び買われる時

2012年1月4日

ゴールド相場は昨年の9月の大幅な下げに見舞われて以来、軟調な相場が続いている。昨年9月6日には現物で1,921ドルの高値を付けているので、「値頃感からいって1,500ドル台は買ってもよいのではないか?」との声も聞かれる。筆者の認識では、ゴールド相場の強力な売りトレンドは昨年末で一服したものの、本格的な上昇相場へ反転したという感触は得られていない。

ゴールド先物(日足)強力な売りトレンドは消滅

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

相場の世界では見通しが正しくても、行動するタイミングを早まっては相場に負けてしまうことが多い。相場巧者といわれるファンドの連中は、強気の明確なサインが現れるまでは非常に慎重な姿勢をとっているが、一旦動き始めると大胆な勝負に出てくる。

では、ゴールド相場が本格反騰に入ったと認識できるサインとは何だろうか? 筆者の考えるところ、そのサインは大雑把に言うと2つある。

一つ目は現在のユーロとの連動性が崩れたときである。昨年9月以来のゴールド相場は概ねユーロ/ドルの動きと連動している。欧州危機の最中にあって、ユーロが売られるとゴールドも売られるという相関相場を脱しない限り、ゴールドの下値不安は払拭されないだろう。ユーロ安=ドル高→リスク回避→ゴールド売りという循環が続いているうちはダメだ。逆に言えば、ユーロが下げてもゴールドが上がるようになったら、ゴールド相場の強さは本物だと言えるだろう。

ユーロ/ドル(上)とゴールド(下)の日足 13-21日移動平均バンド(水色の帯)

昨年9月以降はユーロの下落と連動する相場展開が続いている


(出所:石原順)

二つ目は、米国の長期金利が上昇傾向に入ったときである。FRBの資産はQE1、QE2で大きく拡大したが、米国のインフレ期待が大きく上昇するような事態にはなっていない。即ち、10年国債の金利は全然上がっていない。それどころか、インフレ懸念はデフレ懸念や世界景気の減速懸念に変わろうとしているのが現在の状況だ。QE1とQE2で多くのエコノミストがインフレに対する恐怖を口にした。しかし、米国はマネタリーベースが3倍になっても、インフレも金利上昇も起きていないのである。

昨年末、あるファンドの運用者は「中央銀行が変なものを腹一杯抱えているのに、いつまでたってもインフレ期待が起こらないので、ゴールド相場は疲れてしまったのだ」と話していた。現在、危機へのヘッジとして買われているのはゴールドではなく米国債だ。実質マイナス金利相場が続き、米国債が異常なバブル相場となっているようではゴールドの人気は盛り上がらない。

FRBのバランスシート

リーマン危機後、バランスシートは急拡大したが、インフレは起こっていない


(出所:クリーブランド連銀)

米10年国債金利(日足) インフレはゴールド相場上昇のカギ、米国の金利は上昇するか?


(出所:石原順)

しかし、選挙イヤーの2012年は政治家の人気取り目的で世界的に金融が緩む可能性が大きい。欧州も追い込まれれば、FRB同様の量的緩和(QE1)に踏みきらざるを得ないだろう。欧州危機が深刻化すれば米国もQE3に踏み切るというのが、7割方の市場関係者の予測だ。欧米で量的緩和策が同時多発的に実施されれば、グローバル規模でインフレ圧力が高まってくる。インフレシナリオで米国の長期金利が反転上昇してくれば、ゴールドは再びインフレヘッジとしての輝きを取り戻すだろう。

仮に米国が流動性の罠にはまっているようであれば、いくら量的緩和をしても米長期金利が上がらない可能性もある。その場合はゴールドの大幅な上昇も期待できないが、いずれにせよ、我々は米国10年国債の金利を見ていれば良いと思われる。

ゴールド相場では中国やインドの需給、中央銀行やIMFの動き、ファンドや年金の売り買いが注目されるが、それらは相場の枝葉の部分に過ぎない。今年の相場の雌雄を決するのは、QE3の有無と欧州の金融危機動向だ。今年の1月~4月の期間でそれらの方向がはっきりしてくるのではないだろうか?

ゴールド現物(日足) フィボナッチのサポートライン(青)

200日移動平均線(赤)は割り込んだが、2008年からの上昇サポートライン(緑)を終値でなんとかこらえている。


(出所:石原順)

ゴールド先物(日足) 当面黄色のゾーンでの推移か?


(出所:石原順)

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