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第15回 コモディティ市場テクニカル雑感

2011年7月22日

QE2.5相場はレンジ相場である。FRBが過剰流動性を維持しながらも、追加の緩和は行わないので、ファンド勢は「押し目は買うけれど、高値は追わない」という姿勢となる。昨年は大きなトレンド相場となったコモディティ市場も、今年は大きなレンジの中での往来相場となっている。

5月に当局と取引所がありえないような証拠金規制を行ったことで、コモディティ市場は上値限定型の押し目買い相場となっている。下値に買いが入ってくるのは過剰流動性相場の特徴であるが、昨今のマーケットでは中国の存在が大きい。6月に穀物動場が急落したが、下値では突如として中国の大量買いが入り、コーン・大豆・小麦などの穀物市場も現在は落ち着きレンジ相場に戻っている。原油も6月の備蓄放出(上値ではまた当局が介入しかねない)のアナウンスを受けて、ファンド勢が上値買いには慎重になっており、当面90ドル~110ドルのレンジでの上げ下げに留まるという見方が多い。

2010年は大トレンド相場だったが、今年はゴールドや原油を除くと、トレンド指標である26日標準偏差ボラティリティや14日ADXの形状がぐちゃぐちゃになってしまっている。これは相場がトレンドを持ちにくい周期(昨年の大相場の反動?)に入っていることを示唆している。

大豆先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

小麦先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

コーン先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

NY原油先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

大きく観ると多くの商品がレンジ相場となっているコモディティ市場の中で、ゴールドだけが「買い」相場となっている。ドルも買えない、ユーロも買えないという状況の中で、消去法投資として最強通貨ゴールドが選好されているわけだが、この傾向は今後もしばらく続くだろう。

あるファンドのディレクターは、「欧州ストレステストの結果など誰も信じていない。リーマン危機で、民間の負債はラストリゾートである中央銀行に移行した。ECBのバランスシートもどうなっているか不安だが、世界中の中央銀行が変なものを抱え込んでいるのかもしれない。中央銀行の信任が落ちている以上、ゴールドの押し目買いを続けていく」と語っている。

ゴールド先物(日足) 素晴らしいトレンド相場

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

ゴールド先物(日足) 過去10年のデータでは8月からの上昇パターンが多いが、今年はどうだろうか?


(出所:石原順)

現在、商品ファンドは積極的に動いていない。ゴールド市場は活況だが、原油や穀物市場などにはあまり資金が入ってきていないのが実情である。株式市場もここのところ好調ではあるが、レンジを逸脱するような大相場を想定している運用者は皆無である。株の大手顧客を多数持つ某シンクタンクの友人の話では、米株に対する強気・弱気の比率は50:50で、皆が期待しているのはQE3だという。バーナンキFRB議長が先の議会証言で追加の緩和策(QE3)に言及したことで、その期待はますます高まっている。

8月後半には、毎夏恒例の米ワイオミング州ジャクソンホールで開催される連銀の金融シンポジウムがある。昨年2010年のジャクソンホールでバーナンキ米FRB議長は、量的緩和第2弾(QE2)を示唆した。これまで「FRBがQE3を実施する可能性は低い」と述べていた世界最大の債券ファンドPIMCOのビル・ロース氏は7月22日に「8月の次回ジャクソンホール会合が、QE3を示唆する(場となる)公算が大きい」とツイッターで発言している。

8月のジャクソンホールでバーナンキFRBがQE3を示唆する可能性は否定できない。大恐慌マニアと言われる議長は、インフレ軽視・ドル安容認姿勢が基本にあるからだ。QE3を示唆した場合は、株高・商品高の流れとなるだろう。QE3の示唆がなければ、レンジ相場が継続されるだろう。いずれにしろ、しばらくコモディティ市場は押し目買いが有効だ。

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