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第3回 分散投資の有効性

2010年11月17日

チューダー・ファンドのポール・チューダーは、「史上最高の投資家、ジェシー・リバモアは長期的には相場では決して勝てないと言ったと伝えられている。相場に決して勝てないという考え方は驚くべき見方だ。だからこそ私の哲学は巧みな防御なのだ。自分が超人的な洞察力を持っているなどと思ってはいけない。常に自信を持っていなくてはならないが、注意を怠ってはいけない」と『マーケットの魔術師』のなかで語っています。相場で一番大事なのは資産管理であり、具体的にはストップ・ロスを置くことです。

いわゆるトレンドフォロー(順張り)の手法で相場にアプローチした場合、そのパフォーマンスは「運」や「偶然」による部分も大きいのです。たとえば、1年間、日経平均先物を取引して大きなトレンド(方向性)が発生しなかった場合、どんなトレンドフォロー(順張り)の手法を用いても大きく儲けることは出来ないでしょう。これを人は「運」や「相場」が悪かったと言います。しかし、どの商品に何時大きなトレンドが発生するかを当て続けることは不可能なので、「運」よくトレンドに乗る(ついていく)ためには、出来るだけ多くの商品をトレードする必要があります。

私が相場の世界に入って既に四半世紀近くが経過しましたが、運用で<長期に安定したパフォーマンス>を上げるには、取引商品の「分散」が必要だとの認識を持っています。

相場を事業として長く続けるには、

  1. 自分の運用手法に対する絶対的な信頼性をもつ
  2. 世界のあらゆる市場に分散投資し、40~50品目の商品を取引する

という2点が重要です。

個人投資家で50品目の取引を行うのは大変です。しかし、トレンドフォロー(順張り)の手法で、長期にわたって“安定した”収益を上げるには、ある程度の商品分散(少なくとも株や債券、コモディティなど、10商品以上への投資)が必要であると思われます。

相場へのアプローチは「各人各様」でよいでしょう。相場に正解はありません。先物取引は資金効率が非常によい反面、レバレッジ(借金)で取引する商品ですので、オーバー・トレードは厳に慎みましょう。小さなポジションで複数の商品のポジションをもつことが、安定運用につながります。

私はこれまでトレンドフォロー(順張り)の運用例として、FX取引では21日ボリンジャーバンド[1σ]の抜け幅を使ってきましたが、コモディティや株価指数では[0.6σ]抜け幅を使っています。これを使えば儲かるということではありません。この手法でも、これまで嫌というほど損をしてきました。あくまでトレンドフォローの参考事例です。

それでは、私の<色眼鏡>でみた現在の相場のトレンド状況を見てみましょう。

ゴールド先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

銀先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

原油先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

大豆先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

小麦先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

SP500先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

多くの商品を取引する「分散」が、安定運用には一番効果がありますが、一方で、1つの商品しか取引しない場合は、取引するタイムフレーム(時間)の分散(時間枠:30分足・1時間足・日足など・・)や、複数の取引手法(順張り・逆張りなど・・)を使うことで、取引手法の分散を行うことが出来ます。これらは、なんとかパフォーマンスをよくしようという試みです。

たとえば、2010年の日経225先物の相場は5月まで最高のトレンド相場でしたが、5月以降の相場はぱっとしません。順張りが機能したくなった時のヘッジ(取引手法の分散)として、「相場の転換点をあてる逆張り」を運用手法に加えると、トレンドフォローのみの運用よりパフォーマンスが安定するケースが多くあります。

私の日経225先物の逆張り手法は、「先物価格18日移動平均±5%乖離21日ボリンジャーバンド2σの3つの値が接近すると、そこが短期的な相場の転換点になりやすい」というパターン分析が基となっています。下のチャートの黄色の部分です。相場に絶対はありませんので、この逆張り手法もよく失敗に終わることがあります。しかし、ストップ・ロス注文を置くことでいつも損失は限定的です。

日経225先物(日足)<逆張り>

上段:14日ADX(赤)・14日RSI(緑)
下段:18日移動平均乖離±5%バンド(赤)・21日ボリンジャーバンド2σ(緑)


(出所:石原順)

日経225先物(日足)<順張り>

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド0.6σ(緑)


(出所:石原順)

一貫した手法と資産管理という「規律」があるかぎり、相場は長く続けられます。どのような取引手法で売買しても、相場に損はつきものです。相場についていくための経費として割り切りましょう。私も3、4回連続損が続くと、自分の取引手法を放棄したくなります。そして、「他にもっと良い手法はないのか」と思ったりします。

パフォーマンスが悪くなるとやり方を変えたくなりますが、そんな時はいつも「ものごとはなのごとによらず多かれすくなかれ、循環している。いろんなことが、周期をもって、起こってくる。だからその周期が自分にとってもっとも不利になっていくことがたとえあっても、大局的には平衡がとれていて、これが、時というものの機能なのだと思う」というJ・カルシアの言葉を想い出しています。そして、もう25年が経ちました・・。

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料の情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。


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