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第1回 外国REITファンドはトータルリターンで選べ!

  • 投資信託

分配金実績だけではわからないファンドの実力

最近の買付ランキング上位に「外国REIT」に投資する投信がよく登場しますが、このタイプの投資信託が投資家に選ばれる理由は、高い分配金や分配金利回りにあるようです。

たしかに、外国REITファンドの分配金や分配金利回りは他の資産クラスと比較して高い傾向にあるのですが、分配金ばかりに目を向けてしまうと、実際にどれくらい資産が増えているのかを見落としてしまうことがあります。

ここで一つ例をあげてみましょう。

下表の2つのファンドのうち、皆さんはどちらのファンドが高いリターンをあげていると思いますか。2つのファンドの直近の基準価額、純資産額および過去1年間の分配金合計額、分配金利回りは以下の通りです。

日頃、分配金や分配金利回りでファンドを選んでいる方は、おそらくAファンドを選ぶのではないでしょうか。しかし、答えは「どちらを選んでも同じ」なのです。

なぜなら、上の2つのファンドはいずれも「ダイワ・グローバルREITマザーファンド」に投資していて、実質的な運用の中身は全く一緒だからです。その証拠に、2つのファンドの分配金(税引前)再投資基準価額の騰落率(以下、トータルリターン)は下表のようにほぼ同じ数値となっています。

トータルリターンは、分配金の実績に基準価額の騰落を足し合わせた、文字通りのトータルのリターンです。このように、分配金や分配金利回りだけに注目してしまうと、ファンドの運用実績を正確に把握することはできません。ファンドを見比べるときには、必ずトータルリターンを確認することが重要です。

外国REITファンド選びで失敗しない、4つのポイント

楽天証券で取り扱っている外国REITファンドを過去3年のトータルリターンで見てみましょう。

パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース(為替ヘッジあり) フィデリティ・USリート・ファンドA(為替ヘッジあり) パインブリッジ米国REITインカムファンドBコース(為替ヘッジなし) ゴールドマン・サックス 米国REITファンドAコース(毎月分配型、為替ヘッジあり) GSグローバルREITポートフォリオ(毎月分配型) フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) ダイワ・グローバルREIT・オープン(毎月分配型) 8 ワールド・リート・オープン(毎月決算型) STAMグローバルREITインデックス・オープン DIAMワールドREITアクティブファンド(毎月決算型) DIAMワールド・リート・インカム・オープン(毎月決算コース) 損保ジャパン-ハイトマン・グローバルREITファンド 三井住友・グローバル・リート・プラス 三井住友・グローバル・リート・オープン(3ヵ月決算型) 三井住友・グローバル・リート・オープン(1年決算型) 三井住友・グローバル・リート・オープン グローバル・リート・セレクション ワールド・リート・セレクション(米国) ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) ワールド・リート・セレクション(欧州) 三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型) ゴールドマン・サックス 米国REITファンドBコース(毎月分配型、為替ヘッジなし)

上表を見るにあたっては、以下のポイントに着目してみると良いでしょう。

ポイント!

  • (1) インデックスファンドの順位を確認しよう
  • (2) 投資対象地域別で運用実績を比較してみよう
  • (3) 同じ投資対象地域で各ファンドの運用実績を比較してみよう
  • (4) 「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」の運用実績を比較してみよう

まず、(1)について、上表でインデックスファンドは、9位の「STAM グローバルREITインデックス・オープン」です。インデックスファンドは、市場を代表する指数に連動することを運用目標としているため、言わばグローバルREIT市場の平均的な運用実績が反映されているファンドといえます。したがって、インデックスファンドが上表の中でどの位置にあるかを確認することで、各ファンドの値動きやポートフォリオの特徴を把握することができます。

もちろん、ほとんどの外国REITファンドは、特定の指数を上回ることを目標に掲げていないため、インデックスファンドとの比較で運用の良し悪しを判断するわけにはいきませんが、投資家の選択肢としては、インデックスファンドとアクティブファンドの両方があるので、常にインデックスファンドとの位置関係を意識することは重要であると考えます。上表を見ると、高い分配金を出してはいるものの、トータルリターンがインデックスファンドを下回っているファンドもあるので注意が必要です。

なお、インデックスファンドとの運用実績の比較は、できるだけ長期の実績で比較するのが望ましいといえます。

まとめ 1

高い分配金を出していても、トータルリターンが外国REITのインデックスファンドの運用実績を下回っていたら注意が必要。

投資先の地域配分によって、運用実績に格差が生まれる場合も

次に、(2)投資対象地域別に運用実績を確認してみましょう。上表を見ると、米国REITを主な投資対象とするファンドが相対的に上位に、欧州および豪州REITを主な投資対象とするファンドが下位に、世界各地域に幅広く分散投資を行うグローバルREITファンドが中位に位置していることがわかります。過去3年間のREIT市場を見ると、グローバルREIT市場全体に対して北米およびアジアのREITが相対的に優位であった一方、英国や豪州のREITが相対的に劣後しました。

一括りに外国REITファンドといっても、組入れ銘柄の地域配分は様々であり、地域別のパフォーマンス格差も大きいことから、ファンド選びの際には、各ファンドの地域配分の特徴を把握することが重要といえます。特にグローバルREITファンドは、米国REITの組み入れ比率が5割超となっているものが多いことから、米国とその他地域のバランスを意識して見ると良いでしょう。また、インデックスファンドの地域配分なども参考にしましょう。

たとえば、上表のうち、グローバルREITを投資対象とするファンドで高いリターンをあげているのは「GSグローバルREITポートフォリオ(毎月分配型)」です。このファンドの地域配分は、他のグローバルREITを投資対象とするファンドあるいはインデックスファンドと比較して、米国REITの組入れ比率が相対的に低く、その他の地域REITの組入れ比率が相対的に高いことに特徴があります。

過去3年間においては、相対的に優位な市場であった北米(カナダ)やアジア(シンガポール)のREITがパフォーマンスに貢献し、他のファンドやインデックスファンドを上回る運用実績となったと考えられます。

まとめ 2

グローバルREIT型の投資信託と、米国REIT型の投資信託は、違う種類のファンドとして理解しよう。ファンドが投資している地域に注意をはらう。

同じ地域に投資をするファンド同士で比較しよう

(3)同じ投資対象地域で各ファンドの運用実績を比べることもとても重要です。たとえば、米国REITを投資対象とするファンド(為替ヘッジなし)だけを取り出して見ると(下表参照)、「パインブリッジ米国REITインカムファンド Bコース」が過去1年の上昇相場において相対的に優位な実績となっており、下落相場を含めた過去3年でも下落幅が小さいことがわかります。

順位 ファンド名 委託会社 トータルリターン1年(%) トータルリターン3年(%) 分配金累計
(1年)(円)
1 パインブリッジ米国REITインカムファンドBコース(為替ヘッジなし) パインブリッジ 10.32 -4.3 360円
2 フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) フィデリティ 7.59 -6.9 1,200円
3 ワールド・リート・セレクション(米国) 岡三 3.85 -12.49 480円
4 ゴールドマン・サックス 米国REITファンドBコース(毎月分配型、為替ヘッジなし) ゴールドマン 1.86 -14.43 360円

これらのファンドは、同じ米国REIT市場を投資対象としていることから、パフォーマンスの差異は銘柄選択(運用力)に起因する部分もあると考えられ、中長期で見ると大きな差がついていることがわかります(下図参照)。こうした傾向は分配金や分配金利回りだけを見てもなかなか判断がつかないといえるでしょう。

  • 左軸(赤線):パインブリッジ米国REITインカムファンド Bコースの累積リターン推移
  • 左軸(青点線):米国REITを投資対象とする上記4ファンドの月次リターン平均値で算出した累積リターン推移
  • 左軸は、2004年2月末を100として指数化
  • 右軸(月次超過リターン):[パインブリッジ米国REITインカムファンドの月次リターン]-[米国REITを投資対象とする上記4ファンドの月次リターン平均値]
  • 右軸(月次超過リターンの総和):上記の月次超過リターンを毎月加算して積み上げた数値

まとめ 3

同じタイプのファンド同士で比較すると、運用の実力が見えてくる。分配金情報や分配金利回りだけではわからない、ファンド選びのポイント。

為替ヘッジあり・なしの選び方

最後に、(4)「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」の運用実績を比較してみましょう。「為替ヘッジあり」のファンドは、米国REITを投資対象とするファンドに限られますが、「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」でパフォーマンスに大きな差が出ていることが見て取れます。 これは、過去3年において、米ドルに対して円が上昇(円高が進行)したことで「為替ヘッジなし」のファンドが為替差損を計上する一方、「為替ヘッジあり」のファンドが、米国と日本の短期金利差がほとんどない(為替ヘッジコストがかからない)という環境下で、為替リスクを負うことなく米国REIT市場の上昇の恩恵だけを得ることができた結果といえます。今後も米国と日本の金利差が当面拡大しないことを予想するのであれば、「為替ヘッジあり」のファンドを検討するのも良いかもしれません。

ファンド名 委託会社 トータルリターン 1年(%) トータルリターン 3年(%) 分配金累計
(1年)(円)
パインブリッジ米国REITインカムファンドAコース(為替ヘッジあり) パインブリッジ 24.7 6.73 240円
パインブリッジ米国REITインカムファンドBコース(為替ヘッジなし) パインブリッジ 10.32 -4.3 360円
フィデリティ・USリート・ファンドA(為替ヘッジあり) フィデリティ 21.95 3.53 720円
フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) フィデリティ 7.59 -6.9 1,200円
ゴールドマン・サックス 米国REITファンドAコース(毎月分配型、為替ヘッジあり) ゴールドマン 15.08 -4.57 360円
ゴールドマン・サックス 米国REITファンドBコース(毎月分配型、為替ヘッジなし) ゴールドマン 1.86 -14.43 360円

以上のように、外国REITファンドを選ぶにあたっては、分配金や分配金利回りだけに着目するのではなく、トータルリターンとその差異がどこ(地域配分、運用力、為替ヘッジの有無)に起因しているのかに着目してみると良いでしょう。様々な観点から検討することで、投資成果に大きな違いが出てくると考えます。

まとめ 4

外国REITは、為替の影響を大きく受ける。日米の金利差が今後も拡大しなければ(円高基調であれば)、「為替ヘッジあり」が有利。

投資信託のリスクと費用について

投資信託は、商品によりその投資対象や投資方針、買付手数料等の費用が異なり、多岐にわたりますので、当該商品の目論見書、契約締結前交付書面等をよくお読みになり、内容について十分にご理解いただくよう、お願いいたします。

投資信託の取引にかかるリスク
  • 主な投資対象が国内株式

    組み入れた株式の値動きにより基準価額が上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。

  • 主な投資対象が円建て公社債

    金利の変動等による組み入れ債券の値動きにより基準価額が上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。

  • 主な投資対象が株式・一般債にわたっており、かつ、円建て・外貨建ての両方にわたっているもの

    組み入れた株式や債券の値動き、為替相場の変動等の影響により基準価額が上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。

投資信託の取引にかかる費用

各商品は、銘柄ごとに設定された買付又は換金手数料(最大税込4.32%)およびファンドの管理費用(信託報酬)等の諸経費をご負担いただく場合があります。また、一部の投資信託には、原則として換金できない期間(クローズド期間)が設けられている場合があります。

  • お買付時にお客様に直接ご負担いただく主な費用

    「買付手数料」:ファンドによって異なります。

  • 保有期間中に間接的にご負担いただく主な費用

    「ファンドの管理費用(信託報酬)」:ファンドによって異なります。

  • ご換金時にお客様に直接ご負担いただく主な費用

    「信託財産留保額」「換金手数料」:ファンドによって異なります。

買付・換金手数料、ファンドの管理費用(信託報酬)、信託財産留保額以外にお客様にご負担いただく「その他の費用・手数料等」には、信託財産にかかる監査報酬、信託財産にかかる租税、信託事務の処理に関する諸費用、組入有価証券の売買委託手数料、外貨建資産の保管等に要する費用、受託会社の立替えた立替金の利息等がありますが、詳細につきましては「目論見書」で必ずご確認いただきますようお願いいたします。
また、「その他の費用・手数料等」については、資産規模や運用状況によって変動したり、保有期間によって異なったりしますので、事前に料率や上限額を表示することはできません。
各商品のお取引にあたっては、当該商品の目論見書、契約締結前交付書面等をよくお読みになり、内容について十分にご理解いただくよう、お願いいたします。

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