攻めか?守りか?自分では判断できないので、投資信託に任せたい。あるいは、市場環境が良いときは攻めたいけど、悪くなったら守りたい、という方には「攻め」と「守り」の配分を自動的に変えてくれる投信はいかがでしょうか。「トレンド・アロケーション・オープン」は、そうした投資家のニーズに応えることを目指すファンドです。このファンドは、世界のさまざまな資産に分散投資を行いますが、株式、REIT、コモディティ(金、原油等)など値動きが大きい資産を「高リスク資産」、先進国の国債や短期債・現金など比較的安全性の高い資産を「低リスク資産」の2種類に分けて、各資産の値動きの方向性に応じて、「高リスク資産」と「低リスク資産」の配分を調整してくれます。さらに、各資産クラスが大きく値下がりするような局面では、過去1年の高値から下落率が15%以内に収まることを目指して現金の組み入れを高めてくれます。なお、為替ヘッジを行うため、為替の動向を気にする必要もありません。
「最初に買うならこの1本」で「おまかせの1本」としてご紹介した「トレンド・アロケーション・オープン」は、価格トレンドに応じて高リスク資産と低リスク資産の配分を調整しながら、右肩上がりの運用成果を目指すファンド。一般的に、こうした「価格トレンド」に基づく運用を「順張り運用」といいます。
一方、本コーナーでご紹介する「野村グローバル・ロング・ショート」は「逆張り運用」のファンドです。「逆張り運用」とは、「割安な資産を買う」あるいは「割高な資産を売る」運用のこと。当ファンドは、主に先進国の株式・債券先物取引、為替予約取引を活用して、逆張り運用を行うことで右肩上がりの運用成果を目指すファンドです。その運用の特徴から、割安な資産が急反発する局面、割高な資産が急落する局面で高い収益機会が生まれます。
「トレンド・アロケーション・オープン」とは全く逆の運用戦略を採用しているため、両ファンドを合わせることで高い分散効果が期待できることでしょう。ネット証券専用のファンドで、販売手数料が無料であることも魅力のひとつです。
投資信託業界での販売・運用・評価分析という幅広い経験を持つ、楽天証券経済研究所のファンド・アナリスト 吉井 崇裕が、新たに投資信託を始めるお客様の「ファンドの選び方がわからない」といったご要望にお応えし、定量・定性の両面から分析し攻め・守り・おまかせの1本をご紹介いたします。