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第1章 アセアン市場の投資機会

本章のまとめ

  1. アセアン各国経済の基礎的要件はしっかりしている

  2. アジア通貨危機の苦い経験の学習効果が出ている

  3. 「アジアの奇跡」の言葉に乗せられ投資家の慢心が起きた

  4. 経常収支の悪化が不吉な予兆を示した

  5. 為替の過大評価で製造業各社が儲からなくなったので株価は頭打ちへ

  6. 貧弱な外貨準備高に比べ、短期負債額が大きすぎた

  7. 株安が不動産バブルの崩壊につながり投資資金が一斉に引き揚げられた

  8. アジア通貨危機の経験を生かし、アセアン各国は見違えるような堅実な経済運営へ

ご注意

新興国投資に際しては市場リスク、信用リスク、流動性リスク、為替リスク、政治リスク、情報リスクなど様々なリスクがあります。

アセアン各国のファンダメンタルズは新興国の中でも抜きん出て良い

アセアン各国について語る時、最も重要なポイントはこれらの国々のファンダメンタルズ(経済の基礎的要件)がしっかりしているという点です。

  • ヒント

    アセアン各国の経済の基礎的要件はしっかりしている。

各国とも経済運営は健全かつ保守的です。

同じ新興国の中でもなぜアセアン各国は優等生なのでしょうか?

これは1990年代後半のアジア通貨危機という苦い経験の学習効果がいま表れているからです。

新興国市場の先輩

アセアン株式市場への投資は中国株をはじめとするBRICsへの投資が一般化するずっと以前から盛んでした。

その意味でこれらの市場は先輩格であると言えます。

  • ヒント

    BRICsが話題になる前からアセアン株式市場への投資は盛んだった。

しかし1997年のアジア危機を境にこれらのマーケットの影は薄くなり、投資家の関心はBRICsへと移ってゆきました。

アセアン諸国への投資に先立ち、一体、アジア危機の背景は何だったのか? そしてアセアン諸国はアジア危機から何を学び、どのように経済運営を改めたのか? という事を検証することが是非必要だと思います。

アジア危機はどのように起きたか?

1980年代からアセアン諸国の経済は好調に成長してきました。このトレンドは90年代に入っても維持され、下のグラフに見るように1990年から1995年にかけての各国のGDP成長率は極めて高い数字でした。

アジア危機直前のGDP成長率(%、BIS)

このような成長は高い貯蓄率や高水準の固定資産投資に支えられて実現しました。また各国とも輸出が好調で、これがさらに外国からの投資を惹き付けるという好循環をもたらしていました。

「アジアの奇跡」という造語が持て囃され、アセアン諸国の株式市場には外人投資家の根強い買い安心感が定着しました。

その一方で90年代前半に欧米先進国が景気後退に見舞われた事、中国本土からの競争が激化した事などが原因でシンガポールを除く各国の経常収支のトレンドはじりじりと悪化しました。

アジア危機直前の経常収支(GDPの%、世銀)

特にタイとマレーシアの経常赤字が大きかったことが目をひきます。

  • ヒント

    アジア危機では先ず経常収支に変調の兆しが見られた。

製造業の各社が儲からなくなったことから株式市場は弱気相場の到来を嗅ぎつけ、いち早く株価は大きく調整し始めました。

アジア危機当時の株式市場(%、IFC)

当時のアセアン諸国は外貨準備高に比べて短期での負債が大きく、投資家がこれらの国の借金の借り換えに応じるのを渋り始めると、とたんにやりくりが困難になる体質でした。

  • ヒント

    外貨準備高に比べて短期負債が大きすぎたのが問題の一因となった。

短期負債と外貨準備(10億ドル、1997年第2四半期、BIS)

特にタイは当時バーツを通貨バスケットにペグ(連動)させていたのですが、その通貨バスケットに占める米ドル(当時はドットコム・ブームなどを背景にドルは比較的堅調でした)の比重が高かったことからどんどんバーツが割高になり輸出競争力を削ぐ結果となったのです。

輸出セクターの不調を嫌気してタイ株式市場が大きく売られると、ブームに沸いていたタイの不動産セクターも調子がおかしくなり、不動産バブルが弾けたのです。

国際通貨基金は「このままだと通貨危機が来る」としてタイに警告を発しました。タイ政府は1997年7月2日にバーツを切り下げる発表をしましたが財務大臣が辞任した10月までにはバーツは半値になり、マレーシア、インドネシアなどの近隣国の通貨も急落しました。

以上がアジア危機のあらましです。

手堅い経済運営になったアセアン諸国

アジア危機の教訓から今日のアセアン諸国の経済政策は以前より遥かに手堅いものになっています。

先ずアジア危機の発端となった輸出競争力の減退ですが、今のところ各国とも着実に輸出を伸ばすことに成功しています。

次に経常収支ですが、シンガポール、マレーシア、タイの各国はしっかりした黒字体質を確立しています。インドネシアも基調としては黒字ですが、黒字幅は他のアセアン諸国に比べると小さいです。

政府の負債に関しては特にインドネシアとタイが公的負債の圧縮に成功しています。

総合的に見るとアセアン経済の健全性は新興国全体のグループの中でも上位に来ると思います。

  • ヒント

    アジア危機の教訓を生かしてアセアン諸国は堅実な経済運営を行っている。

今日のアセアン経済と株式市場

さて、今日のアセアン諸国は世界経済の中でどのような位置を占めているのでしょうか?

下のグラフはアセアンのGDP規模を他の国と比較しています。

2011年の名目GDP(10億ドル、IMF)

次に東南アジアの中だけで見た場合、各国の経済の規模がどのようになっているのかを比較します。

東南アジアの各国経済が地域GDPに占める割合(%、2010年、アストラ・インターナショナル)

インドネシアは人口も多いので東南アジアでいちばん大きな経済規模となっています。

新しいブームの到来

最近、アセアン各国は再びブームの様相を呈してきています。下は各国の融資成長率ですがリゾート開発などが盛んなシンガポールは特に融資成長率が高いです。これは少し気をつけて見守る必要があるでしょう。

融資成長(%、2011年第3四半期、シー・イー・アイ・シー)

潤沢な信用の供給を背景にシンガポールでは住宅価格が高騰しています。

住宅価格指数(2006年を100として、ヘーヴァー・アナリティックス)

アセアン各国の株式市場の時価総額は次のグラフのようになっています。

株式市場時価総額(百万ドル、2010年末、ワールド・フェデレーション・オブ・エクスチェンジズ)

また株式市場の時価総額をそれぞれの国のGDPの規模と比較したグラフは次のようになっています。

株式市場時価総額対GDP比率(%、2010年、ヘーヴァー・アナリティックス)

各国のビジネス風土

最後にアセアン諸国のビジネス風土に関してひとつのデータを示します。

これはトランスパランシー・インターナショナルが公表している世界各国の腐敗指数(コラプション・パーセプション指数→抜粋)です。

Corruption Perception Index 2011 Transparency International

1位 ニュージーランド 9.5
2位 デンマーク 9.4
2位 フィンランド 9.4
4位 スウェーデン 9.3
5位 シンガポール 9.2
14位 日本 8.0
24位 米国 7.1
60位 マレーシア 4.3
73位 ブラジル 3.8
75位 中国 3.6
80位 タイ 3.4
95位 インド 3.1
100位 インドネシア 3.0
112位 ベトナム 2.9
143位 ロシア 2.4

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