- おすすめ
-
楽天市場
-
楽天銀行
-
楽天生命
低コストで特に米国を中心に市場が急拡大しているETF。日本でも投資家がより売買をしやすくなるよう、東証に上場しているETFに2018年7月2日から、「マーケットメイク」という新しい制度が導入されます。 その背景や新しい制度について簡単に紹介します。
ETFは上場していることで販売会社に払う信託報酬がないため、一般的に保有コストが同種の投資信託より安くなる傾向があります。 一方で、証券取引所で売買することから、株式の売買と同様に売買委託手数料や流動性コストが生じます。
証券取引所で売買する際に生じる市場の流動性コストとは何でしょうか?
ここでポイントになるのは「売気配と買気配の差(スプレッド)」と「取引可能な注文数量(デプス)」です。
まずは流動性がある銘柄と少ない銘柄のイメージ図を見てみましょう。
A銘柄
売注文 (株) |
値段 (円) |
買注文 (株) |
---|---|---|
5,000 | 1,003 | |
2,700 | 1,002 | |
1,500 | 1,001 | |
1,000 | 1,000 | |
999 | 1,000 | |
998 | 2,500 | |
997 | 4,000 |
B銘柄
売注文 (株) |
値段 (円) |
買注文 (株) |
---|---|---|
6 | 1,018 | |
7 | 1,015 | |
5 | 1,010 | |
1,000 | ||
992 | 3 | |
990 | 5 | |
980 | 10 |
どちらのETFの値段も1000円で、売買単位は1口とした場合、1口買おうとすると流動性のあるA銘柄(上図の左)だと1001円で買えます。
しかし、流動性の少ないB銘柄(上図の右)だと1010円で買わなければならなりません。
この9円分が、『流動性のないことによって余計にかかるコスト=流動性コスト』となります。
次に、10口(約1万円分)買おうとした場合、流動性のある銘柄だと10口全てを1001円で買うことができます。
しかし、流動性の少ないB銘柄だと1,010円で5口、1,015円で5口買うことになります。
流動性のない銘柄とある銘柄のコストの差は115円と、さらに上がってしまいます。
長期投資では通常、信託報酬などの保有コストの方が売買時のコストよりもパフォーマンスへの影響が大きいと言われております。 そのため、保有コストが低い傾向のあるETFは資産形成においてコストメリットがあると言われております。 しかし、流動性の少ないETFの場合、流動性によるコストが想定以上に大きくなってしまい、せっかくのコストメリットを打ち消してしまいます。
日経225やTOPIX、JPX日経400といったメジャーなETFであれば流動性の問題はありませんが、たとえば外国株式や外国債券ETFなどでは流動性が少なく買いにくい銘柄もある・・・というのが実情です。
ETFの活用が進んでいる米国などでは、「マーケットメーカー」と呼ばれる専門業者が、ETFの買注文と売注文を常に出し続けることで流動性を提供しています。
日本のETF市場でもいくつかのマーケットメーカーは既に参入しているものの、ETFの市場規模がまだそこまで大きくないこともあり、流動性のある銘柄は一部に限られています。
流動性が少なければ投資家も売買をしなくなることから、流動性を提供する業者も収益を上げにくくなり、流動性が減ることによりさらに売買も減る・・・という悪循環に陥っています。
長期投資では通常、信託報酬などの保有コストの方が売買時のコストよりもパフォーマンスへの影響が大きいと言われております。 そのため、保有コストが低い傾向のあるETFは資産形成においてコストメリットがあると言われております。 しかし、流動性の少ないETFの場合、流動性によるコストが想定以上に大きくなってしまい、せっかくのコストメリットを打ち消してしまいます。
そこで「コストメリットのあるETFを、長期の資産形成を目指す投資家にもっと活用してもらえるようにしたい!」という想いから、東京証券取引所はETF市場の「マーケットメイク制度」を設計し、2018年7月2日の導入を目指して準備を進めています。
マーケットメイク制度導入前
売注文 (株) |
値段 (円) |
買注文 (株) |
---|---|---|
5 | 6,040 | |
2 | 6,030 | |
6,020 | ||
6,010 | ||
6,000 | ||
5,990 | ||
5,980 | ||
5,970 | 3 | |
5,960 | 4 |
マーケットメイク制度導入後
売注文 (株) |
値段 (円) |
買注文 (株) |
---|---|---|
500 | 6,040 | |
450 | 6,030 | |
350 | 6,020 | |
300 | 6,010 | |
6,000 | 300 | |
5,990 | 400 | |
5,980 | 500 | |
5,970 | 550 | |
5,960 | 600 |
上図がETFのマーケットメイク制度導入前後のイメージです。
2018年5月7日時点でETFのマーケットメイク制度の対象ETFは60銘柄。
制度開始の7月2日までに複数回の銘柄追加が予定されています。
対象銘柄の詳細は以下のページでご確認ください。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
国内株式の委託手数料は「超割コース」「いちにち定額コース」の2コースから選択することができます。
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 50円(55円)
10万円まで 90円(99円)
20万円まで 105円(115円)
50万円まで 250円(275円)
100万円まで 487円(535円)
150万円まで 582円(640円)
3,000万円まで 921円(1,013円)
3,000万円超 973円(1,070円)
※()内は税込金額
〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 90円(99円)
20万円まで 135円(148円)
50万円まで 180円(198円)
50万円超 350円(385円)
※()内は税込金額
超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 0円
20万円まで 100円(110円)
50万円まで 238円(261円)
100万円まで 426円(468円)
150万円まで 509円(559円)
3,000万円まで 806円(886円)
3,000万円超 851円(936円)
※()内は税込金額
〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,000円(2,200円)
300万円まで 3,000円(3,300円)
以降、100万円増えるごとに1,100円追加。
※()内は税込金額
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。
(貸株サービスのみ)
(貸株サービス・信用貸株共通)