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高金利通貨への投資をどう考えるか 引き続き高金利通貨への投資が個人投資家の皆さんに人気です。豪ドルやニュージーランドドル等は昔から先進国の高金利通貨としてなじみが深く、また新興国の高金利通貨としては南アフリカランドやブラジルレアル、トルコリラ等がよく知られるようになりました。そして、いわゆる通貨選択型の投資信託が登場してから、こうした通貨の認知度はますます高まっています。 人気が衰えない高金利通貨ですが、米国の量的金融緩和の終了や今後の利上げ見通しの議論が活発になった最近2年くらいは、新興国に流れ込んでいた資金が引き上げられるのではないかという懸念から、新興国通貨が弱含む場面もままありました。 以下は過去3年半のブラジルレアル・円レートの推移です。 期間:2011/12/30〜2015/6/30(日次データ) 上下に大きく動いているとともに、このグラフの始点と終点の比較では若干の円高となっています。 同じ期間、米ドル・円レートの推移がこちらです。 期間:2011/12/30〜2015/6/30(日次データ) 大きく円安・米ドル高が進んでいます。 相場の動きはすべて結果論ではありますが、少なくともこの期間については、ブラジルレアルよりも、米ドルの方が対円で順調に上昇して来ました。 それでは、高金利通貨への投資は無駄だったのでしょうか? ここで忘れてはいけないのが、人気の理由でもある「高金利」です。最初に見ていただいたグラフは純粋に為替レートのみの推移なのですが、実際にブラジルレアルを保有する場合は、それに高い金利が付きます。その分も考慮して指数化したものが、以下のグラフ中、黄色の線です。 白線:ブラジルレアル・円レート 金利分も入れると大きなリターンを得られているのが分かります。 合わせて他の人気通貨に関しても見てみましょう。以下のグラフもすべて黄色の線が金利込みで指数化したものです。まずはトルコリラ・円。 白線:トルコリラ・円レート こちらは金利も含めると、ぶれはありながらも3年半の間にかなりの上昇となっています。 そして、昔から人気の豪ドルです。 白線:豪ドル・円レート この間、豪州では利下げが続き、豪ドルはかつてほどの高金利ではないため、金利分も含めた黄色の線は白い線より大きくは上回ってはいないのですが、それでも金利込み指数は着実な上昇を遂げています。 実を言うと、ただの交換レートともいえる為替には、株式や債券等のように「リスクを取って資金を出した見返りに中長期的にはリターンが期待できる(つまり円安になる)仕組み」があるとはいえません。しかしながら、成長国の為替に関しては中長期的には上昇が期待できるという指摘もあります。端的な例が高度成長期の日本です。米ドルを基準に考えると、1960年代は1米ドルで360円と交換できたのに、日本の成長とともに円は大きく上昇、1980年代には120円台と、ほぼ3倍になりました。 やはりこの種の投資にも、このコラムでいつも申し上げていることが重要です。これら高金利通貨は、時に値動きも大きいものなので、ある程度短期的に取引するならば、漫然と持つのでなく、自分なりの利食いや損切りのルールを明確にして冷徹に実行することが重要です。逆に、高成長国であること、そして高金利通貨であることに期待して長期投資をすると決めたならば、金利によるリターンの下支え効果を味方にしながらじっくり持つことです。 ただし、いずれの場合においても(特に長期に持つ場合は)、集中投資しすぎないことが肝要です。ここまで見ていただいたように、高金利通貨同士でも結構動きが違うので、それらの中で複数通貨を選べば分散投資効果は期待できると思われます。 そして最後に、そもそも高金利通貨投資に偏ることなく、様々な資産や投資対象にグローバル分散投資することは、いつものようにお勧めさせていただきます。 投資との付き合い方や用語解説「ちょっととがった長期投資講座」 人気ファンドの基準価額を当日中に確認したい方 今日の話になるほどと思った方へ:色川が直接お話しします 2013年5月30日開催セミナー動画配信 2013年7月18日開催セミナー動画配信 2013年8月29日開催セミナー動画配信 2013年9月26日開催セミナー動画配信 2013年11月7日開催セミナー動画配信 2014年6月20日開催セミナー動画配信 投資信託は、商品によりその投資対象や投資方針、申込手数料等の費用が異なり、多岐にわたりますので、当該商品の目論見書、契約締結前交付書面等をよくお読みになり、内容について十分にご理解いただくよう、お願いいたします。 投資信託の取引にかかるリスク 主な投資対象が国内株式 主な投資対象が円建て公社債 主な投資対象が株式・一般債にわたっており、かつ、円建て・外貨建ての両方にわたっているもの 投資信託の取引にかかる費用 各商品は、銘柄ごとに設定された購入又は換金手数料(最大税込4.32%)および運営管理費用(信託報酬等)の諸経費をご負担いただく場合があります。また、一部の投資信託には、原則として換金できない期間(クローズド期間)が設けられている場合があります。 ご購入時にお客様に直接ご負担いただく主な費用 保有期間中に間接的にご負担いただく主な費用 ご換金時にお客様に直接ご負担いただく主な費用 買付・換金手数料、信託報酬、信託財産留保額以外にお客様にご負担いただく「その他の費用・手数料等」には、信託財産にかかる監査報酬、信託財産にかかる租税、信託事務の処理に関する諸費用、組入有価証券の売買委託手数料、外貨建資産の保管等に要する費用、受託会社の立替えた立替金の利息等がありますが、詳細につきましては「目論見書」で必ずご確認いただきますようお願いいたします。 各商品のお取引にあたっては、当該商品の目論見書、契約締結前交付書面等をよくお読みになり、内容について十分にご理解いただくよう、お願いいたします。 楽天証券株式会社がウェブページなどで掲載している投資信託関連ページは、お取引の参考となる情報の提供を目的として作成したものであり、投資勧誘や特定銘柄への投資を推奨するものではありません。 各投資信託関連ページに掲載している投資信託は、お客様の投資目的、リスク許容度に必ずしも合致するものではありません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。 各投資信託関連ページで提供している個別投資信託の運用実績その他の情報は、当該投資信託の今後の運用成果を予想または示唆するものではなく、また、将来の運用成果をお約束するものでもありません。 (楽天証券分類およびファンドスコアについて) 楽天証券ファンドスコアは、「運用実績」を一定の算出基準に基づき定量的に計算したもので今後の運用成果を予想または示唆するものではなく、将来の運用成果をお約束するものでもありません。最終的な投資判断は、運用コスト、残高の規模、資金流出入額、運用プロセス、運用体制等を考慮しお客様ご自身でなさるようお願いいたします。 情報提供:株式会社QUICK
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