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楽天証券ニュース[マーケット情報] 発行:2011年1月4日 楽天証券株式会社

楽天証券

楽天投信投資顧問 CEO兼最高運用責任者が、1週間のマーケットに鋭く斬り込む! 大島和隆からの手紙

1月第1週

マーケット概況

株式 週末終値
(12/30終値)
前週末比
(12/24比)
日経平均 10,228.92 -50.27 -0.49%
NYダウ 11,577.51 +4.02 +0.03%
金利・為替 週末終値
(12/30終値)
前週末比
(12/24比)
長期金利 1.110% -0.040%
ドル/円 81.16  
ユーロ/円 108.50  

※ 米国市場は12月31日と12月23日の比較

2011年もハイテク株投資で決まり!

前週の総括

■売買代金は連日1兆円割れが続いた

 この一週間の市場の動きは上記の表の通りです。株価水準自体はほとんど前週末対比で変化のない水準にありますが、売買代金の減少には歯止めが掛からないままに2010年最終週は幕を閉じました。28日には2010年大発会の7,080億円に次ぐ7,192億円にまで減少、続く第3位も12月27日の8,320億円という低迷となりました。結局この週では売買代金が1兆円を超える日は1日さえもありませんでした。ちなみに、2009年大納会の売買代金は9,291億円でしたが、2010年のそれは、さらに少ない9,218億円と前年を下回りました。

 株価は経済の体温計などと言われたりしますが、2011年は温度に見たてる株価水準もさることながら、この売買代金の水準、貧血なのか脈が止まりそうなのかはわかりませんが、少なくとももっと活発なものにしないとならないと思います。活性化策の議論についてはブログの方もご覧下さい。

■米国株はリーマン・ショック以来の高値圏で終了

 一方、米国株式市場は日本よりも1日遅れて12月31日に2010年の最終取引を終えましたが、NYダウS&P500種はおおよそ2年4カ月ぶりの高値圏で取引を終え、ハイテク株の比率が高いNASDAQ総合指数はなんと2008年初め以来の約3年振りの高値圏で取引を終えました。これは間違いなく2011年相場に向けて期待をつないだ感じがします。経済のグローバル化が進み、日米ともに経済の状況を自国内の状況だけで語り切れなくなっているという事実に鑑みれば、この両国の株価推移の違いはやはり政治や外交問題が大きく影響していると言わざるを得ないと思われます。つい先頃まで「日本株は米国株のミラー相場」とその連動性を批判がましく言う論調が多々ありましたが、今となっては「少しは連動して上がって欲しい」と願うようになってしまった感じです。


(出典:Bloomberg.)

<ナスダック総合指数の4年間です。----------- オバマ大統領誕生後、一貫してハイテク株が面白いとお伝えして来ましたが、その水準はすでに2007年の終わりから2008年の初めに掛けての水準に回復しています。>

■円高が進む

 年末、再びドルに対して円が買い進まれ、31日と新年3日の市場で80円90銭台にまで円高が進んでいます。結局その背景には2011年の世界景気をどう見るのかという大きな視点とその中で南欧の財政危機を抱えるユーロの信認がどう変わるのかということが年末のポジション調整に大きく影響しているようなのですが、中国がその豊富な資金量を生かして南欧の財政支援を志向するなどと報じられていることなども影響しているように思われます。


(出典:Bloomberg.)

<円の対ドルの一年間の動きです。----------- 2010年11月1日につけた80円25銭が再び窺える水準にまで円高が進んでいます。>

今週のポイント

■謹賀新年

 新年早々から悲観論を唱えたくはありませんので、楽観的な話で始めます。2011年を通じて市場がどう動くかというややロングスパンで物事を捉えれば、年央以降には少なくとも今よりは良い状態が待っているだろうと思われます。

 その一番の理由は米国経済が予想以上に回復する絵が描けるようになっているということです。米国経済を支えているのが個人消費だということは国内総生産(GDP)の70%が個人消費と言うことからでもお分かり頂けると思いますが、ひとつにはこれが市場予想を上回る勢いで回復することが予想されます。これは12月発表された多くの経済統計からも見ることができます。

 米国経済の現状に暗い影を投げ掛けているのは、なるほど高い失業率であり、住宅市場の低迷であり、そして「ドルを刷りまくっている借金体質の米国財政」ということができるとは思いますが、少なくとも後者はドルが基軸通貨であり、当面はそれとユーロが置き換わる可能性がほぼない現状という意味では大きな問題にはなり得ません。また批判も多い米連邦準備理事会(FRB)の金融政策ですが、さはさりながら最も現在資本市場を上手にコントロールしているのは、世界の資本市場の中でFRBだけということもできます。欧州中央銀行(ECB)はユーロの金融不安を消化し切れていませんし、中国もインフレをコントロールできていません。一方、FRBは、多くの批判に晒されながらも、少なくとも株価を上昇させ、長期金利の上昇も最低限に抑えているのですから。

 そして個人の金融資産が預貯金中心に運用されている日本に比べて、遥かに株式投資のウェイトが高い米国の個人金融資産はこの株価上昇によるメリットを享受しています。アップル(AAPL)マイクロソフト(MSFT)インテル(INTC)と言った、いかにも身近な企業の株価で構成されるNASDAQ総合指数は、すでにリーマン・ショック前の水準を遥かに回復して2007年末の水準だと前述しましたが、それを日本に置き換えると日経平均株価で14,000円台以上を回復しているということです。そして、当然そこに投資している金融資産のウェイトが圧倒的に高いということです。それが2010年の年末に掛けての米国の個人消費動向に大きく反映されていました。

■まだまだこれからハイテク株が面白い

 オバマ大統領が米国大統領に就任した時から「ハイテク株が面白い」と言い続けて来ましたが、その流れはこれから益々加速することさえあれども、減速することはありません。個別具体的な銘柄推奨をすることは立場上できませんが、まず今年大きく動く可能性があるのは(ワイヤレス)ネットワーク・インフラ系と思われます。昨年は『iPhone』や『iPad』といった手元のデバイス系が中心となりました。これらがこの次の流れを作るきっかけを作ってくれているのですが、多くの人たちがそれらの新しい利便性や楽しみを覚える傍らで、たくさんのフラストレーションを無意識のうちに抱え始めています。技術的なロードマップはどんどん進んでいますから、あとはそこにお金が落ちて動き始めるのを待つだけです。そしてその一巡後に再びデバイス系が動くというシーソー・ゲームになると予想されますが、それこそがまさに『Windows 98』登場でハイテク株市場がITバブルへと向かった序盤の流れと酷似しています。だからこそ、まだまだこれからハイテク株が面白いと言えるのです。

 一方、残念ながら国内政治は当面日本経済の足枷要因であり続けるようです。ただ時代は大きく動き始めていると思われ、その流れを上手く捉えてポジションを持てた人には2011年は素晴らしい1年になることだろうと思われます。

 今年も宜しくお願い申し上げます。

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PROFILE

大島和隆

楽天投信投資顧問株式会社 CEO兼最高運用責任者
約20年間にわたり、欧米の企業も自ら訪問調査するファンドマネージャーとして活躍。日本企業を外から見た目線で評価する独自の判断にこだわってきた。
2008年6月、楽天証券経済研究所チーフストラテジストに就任。2009年4月から現職。運用サイドからの投資情報を発信。

※ 楽天投資塾!運用会社の“生の声”(楽天投信投資顧問公式ブログ)
http://plaza.rakuten.co.jp/toushintoushi/

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