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■第14回 強弱レシオ

今週は「強弱レシオ」をご紹介します。

強弱レシオは値幅から「エネルギー」=Aレシオと「人気」=Bレシオを読み取る指標です。
【Aレシオ】は当日の「始値」を基準として「強」、「弱」それぞれの「エネルギー」を算出します。
「当日の高値」から「当日の始値」を差し引いたものを「強エネルギー」とし、また、「当日の始値」から「当日の安値」を差し引いたものを「弱エネルギー」とします。
そして、それぞれの「エネルギー」を26日間合計し、「強エネルギー」を「弱エネルギー」で割ったものが【Aレシオ】となります。

また、【Bレシオ】は「前日の終値」を基準として、「当日の高値」から「前日の終値」を差し引いたものを「強人気」。「前日の終値」から「当日の安値」を差し引いたものを「弱人気」とみます。
そして、それぞれの「人気」を26日間合計し、「強人気」を「弱人気」で割ったものが【Bレシオ】となるわけです。

<マーケットスピードの「強弱レシオ」算出法>
【計算式】
「強エネルギー」=当日の高値−当日の始値
「弱エネルギー」=当日の始値−当日の安値
【Aレシオ】%=26日間の強エネルギーの合計/26日間の弱エネルギーの合計×100

「強人気」=当日の高値−前日の終値
「弱人気」=前日の終値−当日の安値
【Bレシオ】%=26日間の強人気の合計/26日間の弱人気の合計×100

<強弱レシオの見方>
  • 【Aレシオ】が「100%以下」の時、「エネルギーが蓄積」されていると考えます。
  • 【Aレシオ】が「100%以上」の時、「エネルギーが発散」されていると考えます。
  • 【Bレシオ】が「100%以下」の時、「人気薄」と見ます。
  • 【Bレシオ】が「100%以上」の時、「人気が高く」なっていると見ます。
従って、
【Aレシオ】を売買指標と考えた時に「エネルギーが蓄積」されている時に「買い」、 「エネルギーが発散」されている時に「売る」ことになります。
【Bレシオ】を売買指標と考えた時に「人気薄」の時に「買い」、「人気が高く」なった時に「売る」ことになります。

それではマーケットスピードで実際に見てみましょう。
【設 定】
○銘 柄 名 : 凸版印刷(コード7914)
○期 間 : 20011022〜20020320
○チャート : 2層チャート:上段「ローソク足」、下段「強弱レシオ」

【解 説】
「共同印刷」のローソク足は2001年11月22日に322円の安値をつけた後、一本調子で上昇しています。
下段の「強弱レシオ」を見ると【Aレシオ】は株価が上記安値をつける少し前に50数パーセントと一番低い値を付けており、その後株価が上昇しています。
2001年11月22日に最安値を付けた日から3月上旬まで【Aレシオ】は150%前後で推移し、現在200%を越えてきた状態です。
また、【Bレシオ】は最安値をつけた日の前後が最も値が低く、その後2月初旬まで100%の水準で推移し、ローソク足の上昇角度が急になった3月初旬から一段と上昇し、450%あたりまで到達しています。

<売買のポイント>
一般的に【Aレシオ】は「買い」の時に用い、【Bレシオ】は「売り」の時に用いると良いと思われます。
【Aレシオ】が40%や70%あたりが底値圏で下落基調から反転することが多く、「底入れ」が近いと見て「買い」を入る。
【Bレシオ】が上昇してくると「人気が高く」なっているあらわれです。一般的には「300%以上」が高値圏、「目先天井」と見ますが、今回ご紹介した「共同印刷」のような例もありますので、「強弱レシオ」だけで売買判断をせず、目安として考えた方が良いでしょう。

次回からは「需給関係を見るチャート」(逆ウォッチ曲線)をご紹介いたします。

以上
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